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ある美術館の閉館に思うこと |
朝、海の波の音で目が覚めました。今回は出発が遅くて素泊まり温泉コースでしたので宿へ着いたときは真夜中だったのです。早速外の景色を見てみると...

一応オーシャンビュー(笑)。今回は鳥取県の皆生温泉にやってきました。今日一日島根県の松江に足をのばして、ぐるっと回って境港で美味しいお魚をいただこうという企画なのです。
まずは朝風呂に入ってから朝食をいただき、手早く身支度をすませたら...さあ、出発です!!
今回の松江のお目当てはティファニー美術館です。残念ながらこの美術館、開館6年でのスピード閉館ということになるそうで、最後のチャンスなので見納めということでやってきたのです。
皆生温泉からの道のりはナビで簡単に設定してありますので道に迷うことはありませんでした。一時期昔のナビのイメージとはほど遠い優れものです。便利すぎてまた一つ脳みそが退化してしまうような感じでちょっと怖いですね。
皆生温泉からは1時間ほどで美術館に到着。
 
 
中にはいるときれいな庭園があり、3000年前の壺などがおいてあるんですよ。そして中にはいるとなかなか高級そうな作りの雰囲気です。こんな良い建物なのに閉館とはどんないきさつがあったのか気になるところです。
 
..と思ってたら正面玄関のところに閉館理由が掲示してありました。要するに行政との軋轢がどうも原因のようですね。理想と現実のギャップに耐えられなくなったといったところでしょうか。
この美術館はこれで実は3回目です。家内が結構気にいってて、ちょくちょく来ていたのです。何がすごいかっていうとなんといってもその所蔵品のすごさ。1900年初め頃に日本の芸術が世界的に注目されはじめてジャポニズムという言葉が生まれ、そしてジャポニズムから西洋的美術に昇華された「アール・ヌーボー様式」が生まれるころのティファニーをはじめとする貴重な美術工芸品が大量に展示されているのです。まさに文化遺産的な展示内容なのです。
館内には美しいステンドグラスや装飾品、家具や小物入れ、装飾品などいろんなものが展示してあります。
中でも私がいつも目を惹かれるのが「テーブルライト」のコーナーです。
このテーブルライト、作られたのは1900年の初め頃ですから、まだ一般的には夜はローソクやランプの時代です。この時代に電気の明かりで尚かつ緑や赤など色とりどりの光を人々はどんな気持ちで見ていたんだろう...といつも薄暗い展示コーナーの部屋で100年経った今でも美しく輝きつづけるランプを眺めて思いをはせるのです。

このランプ、近くでみるととても作りが細かいんですよ。左右対称ではなく微妙に曲がった曲線、均一ではないステンドグラス一枚一枚の色のグラデーション。決して同じものがなくて、作品一つ一つに味があるという意味では、大量生産、大量消費の時代の前の今では忘れ去られた職人の熱気や想いが伝わってきます。同じ「ものを作る」仕事に携わるものとして、いつも考えさせられます。今、自分自身が歯科医師としてプロとして患者様一人一人のために何ができるのか?
こんな貴重なものが一般に公開されていたのに、これがつまらない政治的道具に利用されて、結果として一般の目から遠ざかるのかと思うとちょっと怒りもこみ上げてきます。もう少し何とかならなかったのでしょうかね?
さて、きれいなものをたくさん見て心が豊かになったところで、次はおなかの中も豊かになるために(?)次の目的地へ向かうとしましょう!
...というわけで今日のお話はおしまいです。次回にご期待ください(^^)/。
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